脱毛について調べたときに名前が上がることも多い「S.S.C脱毛」。「痛みがとても少ない」「美肌効果が高い」といった魅力的な口コミも多数あり、脱毛するかどうか悩んでいる人の中には「どんな脱毛方法なのか」と気になっている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、S.S.C脱毛ついて詳しく解説していきます。S.S.C脱毛の仕組み、他の脱毛方法との違い、S.S.C脱毛はどんな人におすすめなのかといったことまで分かりやすく紹介するので、ぜひ最後まで読んで、実際にS.S.C脱毛を受けるかどうかの参考にしてみてください。
目次
S.S.C脱毛の仕組み
S.S.C(スムース・スキン・コントロール)脱毛は、世界的に有名な医療メーカーであるイタリアのDEKA社が日本市場向けに開発した、「ビーンズジェル」という特殊なジェルを塗布し「クリプトンライト」と呼ばれる光を照射して、制毛・抑毛する脱毛方式です。
ジェルに光を当てて反応させると、ジェルが弾けて中に含まれていた制毛に有効な成分「フィニリーブ」が、毛穴から浸透して毛母細胞(毛を作る工場である細胞組織)に働き、制毛・抑毛効果を発揮します。
毛根に直接光の熱によるダメージを与えて脱毛する従来の脱毛方法より、S.S.C脱毛は保湿成分・鎮静成分などが凝縮されたジェルのおかげで少ない光の照射パワーで済むため、痛みが少なく、肌への負担が少ないのも特徴です。
S.S.C脱毛の部位ごとの効果
S.S.C脱毛は、基本的に全身のどの部位にも施術することが可能です。とはいえ、効果の得やすさは部位によって少々異なります。そのため、脱毛を希望する部位によっては、S.S.C脱毛以外の脱毛方法の検討が必要になる場合もあるでしょう。
ここでは、S.S.C脱毛の部位ごとの効果を紹介します。しっかり確認して、自分が脱毛したい部位にS.S.C脱毛は向いているのかを判断してください。
顔
S.S.C脱毛は、細い毛や産毛に特に高い効果を期待できます。よって、産毛の多い顔の脱毛にもS.S.C脱毛は効果的です。脱毛効果も比較的早い段階で実感する人も多いでしょう。ジェルに含まれた植物由来成分や保湿成分が作用して、美肌効果も得られるため、顔はS.S.C脱毛におすすめの部位といえます。
脇
S.S.C脱毛は、脇のように濃い毛が多い部位の脱毛もできます。毛が濃い部位ほど痛みが強いといわれる脱毛ですが、S.S.C脱毛はジェルの上からライトを照射をするため、他の脱毛よりも痛みが少ないのも嬉しいポイントです。
ただ、肌に優しい代わりに濃い毛の多い脇の脱毛には、産毛を脱毛するよりもやや時間がかかってしまう傾向があるため「効果をより早く実感したい」という人には向いていないでしょう。
腕・足
S.S.C脱毛は、硬くて濃い毛の多い部位より、比較的薄い毛が生えている腕や足の脱毛にはより効果的です。また腕・足はよく露出し人目につく部位なので、特殊なジェルで肌への負担が少なく、美肌効果も得られるS.S.C脱毛はぴったりといえます。
VIO
S.S.C脱毛は、VIOのように硬くて太い毛が密集している部位の脱毛にも効果を発揮します。VIOは脱毛時に痛みを感じる人が多い部位です。また、粘膜も近くとてもデリケートな部位なので、直接光を肌に照射して脱毛する従来の脱毛方法では、肌トラブルを引き起こす可能性も少なくありません。
しかし、S.S.C脱毛は保湿成分のある特殊なジェルの上から光を照射するので、痛みが少なく肌に優しいという特徴があります。そのため、S.S.C脱毛は「痛みに弱いけれどVIOを脱毛したい人」におすすめです。
他の脱毛方法との違い
ムダ毛を脱毛する方法は主に、クリニックで受けられる「医療脱毛」と脱毛サロンで受けられる「光脱毛」の2種類です。光脱毛は「S.S.C脱毛」の他に、「IPL脱毛」「SHR脱毛」「ハイパースキン脱毛」という脱毛方式が存在し、それぞれ得意な毛質、痛みの程度など特徴が異なります。
S.S.C脱毛の仕組みや効果については紹介してきたので、ここではそれ以外の光脱毛の方式について、S.S.C脱毛との違いに触れながら解説します。
IPL脱毛
IPL脱毛は「Intense Pulsed Light(インテンス・パルス・ライト)脱毛」の略で、毛の黒い色素である「メラニン色素」に反応する光を照射し、その熱で毛根に直接ダメージを与えて脱毛する仕組みになっています。
S.S.C脱毛との違いは、産毛の脱毛には向かず、濃い毛の脱毛に特化していることです。濃い毛の脱毛が得意な分、痛みは他の脱毛と比べて強い場合が多い点は注意しましょう。脇やVIOなど、毛が硬くて濃い部位の脱毛をしたいときにおすすめの脱毛方式です。
IPL脱毛については、「IPL脱毛とは?仕組みや部位ごとの効果を分かりやすく解説」の記事をご参照ください。
SHR脱毛
SHR脱毛は「Super Hair Removal=スーパー・ヘア・リムーバル」の略で、一般的には「蓄熱式脱毛」とも呼ばれています。
この脱毛方式は、光の照射対象がメラニン色素ではなく、毛を作るように指令を出す器官である「バルジ領域」となっています。今生えている毛に作用するのではなく、これから生える毛を生えにくくする方法です。
この脱毛方式は、毛が生えてから抜け落ち再び生えるまでのサイクル「毛周期」に関係なく、自分の好きなタイミングで施術できます。毛が生えそろうまで待つ必要がないため、脱毛完了するまでの期間が脱毛と比べて短く済む場合が多いです。
SHR脱毛については、「SHR脱毛のメリットデメリットは?仕組みから詳しく解説」の記事でご覧いただけます。
ハイパースキン脱毛
ハイパースキン脱毛は、毛根の素になる「発毛因子」に特殊な光を照射して脱毛する脱毛方式です。
ジェルに光を当てることで出てくる制毛成分を、毛穴から浸透させて毛根にダメージを与えるS.S.C脱毛とは異なり、毛根になる前の状態(毛がまだ種の状態)に光を作用させるため、濃い毛にも産毛にも効果を発揮します。
また、痛みもS.S.C脱毛より少なく、施術期間が短いというのも特徴的です。比較的短い期間で痛みを感じずに脱毛したい人に、向いている脱毛方式といえるでしょう。
ハイパースキン脱毛については、「ハイパースキン脱毛の仕組みや効果は?気になる情報をまとめて紹介」の記事で解説しています。
S.S.C脱毛のメリット
これまで、S.S.C脱毛の仕組みや効果について解説してきましたが、ここで改めてS.S.C脱毛にはどのようなメリットがあるのかをおさらいしましょう。
痛みが少ない
S.S.C脱毛は、塗布した特殊なジェルに光を照射するおかげで、毛根に直接光を照射する脱毛方法よりも痛みが少ない点がメリットです。
一般的には、光脱毛でも医療脱毛でも、毛根に光やレーザーを照射して脱毛する場合、バチッという刺激による痛みを感じる人が多いですが、ジェルと光の相乗効果で抑毛するS.S.C脱毛はその痛みがとても少なく済むのです。
美肌効果が高い
S.S.C脱毛の「Smooth Skin Control(スムース・スキン・コントロール)」という名前の通り、「滑らかな肌をコントロール」してくれます。ジェルに含まれた抑毛成分以外の鎮静成分・保湿成分・皮膚の軟化成分などが毛穴から浸透することで、美肌効果も得られる点がS.S.C脱毛のメリットです。
脇や肘などの黒ずみが気にならなくなったり、シミが薄くなったりなど、嬉しい効果が得られる可能性があります。S.S.C脱毛は、脱毛しながら肌悩みを解消できる可能性のある脱毛方法なのです。
産毛にも効果がある
抑毛成分の含まれた特殊なジェルを塗り、その上から光を当てるS.S.C脱毛は、毛根のメラニン色素に反応させる脱毛方法が不得意とする産毛にも効果があります。ジェルのおかげで濃い毛には効果が比較的緩やかなものの、どのような毛質にも効果がある点は大きなメリットといえるでしょう。
短時間で施術できる
S.S.C脱毛のメリットとして、1回あたりの施術時間が短く済む点が挙げられます。これは、S.S.C脱毛の光が広範囲に照射でき、まとめて脱毛したい部位を処理することができるためです。ジェルの上を滑らせるように照射できるのも、短時間で施術ができる要因といえます。
短時間で施術できるのは、広範囲の脱毛をしたい場合にメリットが大きいでしょう。全身脱毛の施術にかかる時間は、医療脱毛で1回あたり90〜120分、光脱毛で60〜90分が目安とされています。
しかし、S.S.C脱毛の最新機器を使った全身脱毛であれば、最短45分程度で施術が終わることもあるのです。
S.S.C脱毛のデメリット
S.S.C脱毛を受けるかどうか検討している人は、デメリットについても把握しておくようにしましょう。ここでは、どのような毛質にも施術でき、痛みも少ないS.S.C脱毛にはどんなデメリットがあるのかについて解説していきます。
ジェルを塗る手間がかかる
S.S.C脱毛は特殊なジェルの上から光を照射するため、他の脱毛方法に比べて痛みが少なく肌にも優しいという特徴がありますが、裏を返せば「ジェルを塗らなければ施術できない」ということです。
つまり、SSC脱毛の施術を受けるためには、「ジェルを塗布する時間」と「施術後にジェルを拭き取る時間」が必要になります。肌に直接光を照射する脱毛方法であればそのような時間は必要ないため、ジェルを塗る手間がかかるのはSSC脱毛のデメリットといえるでしょう。
また、冬はジェルが冷たいというデメリットもあります。ジェルが冷たいのは、脱毛する部位を守ったり、痛みを緩和させたりする役割がありますが、冬であっても冷たいジェルを塗らなければ施術できないため、SSC脱毛はヒヤッとした感覚が苦手な人にはあまりおすすめできません。
日焼け肌は脱毛ができない可能性がある
S.S.C脱毛のデメリットとしては、日焼けした肌には脱毛できない場合があるという点が挙げられます。
日焼けした肌は、メラニン色素を大量に生成し肌が軽いやけどを負った状態のことです。この状態の肌にS.S.C脱毛の光を照射すると、さらに肌がダメージを受けて本当にやけどをしてしまう恐れがあります。
また、色黒肌の場合も、肌への負担を考えて脱毛施術を断られる可能性があるでしょう。そのため、脱毛期間中は基本的に日焼けをしないように紫外線対策を心掛けるようにしてください。すでに日焼けしている人や色黒肌の人は、日焼け肌にも照射できる脱毛方法を選ぶと良いでしょう。
毛周期に合わせて通う必要がある
S.S.C脱毛は毛が生えてから抜け落ち、再び生えてくるまでのサイクルである「毛周期」の中でも、「成長期」といわれる期間の毛にもっとも効果を発揮します。そのため、「脱毛したい部位の毛周期に合わせてサロンへ通う必要がある」というのも、面倒なデメリットといえるでしょう。
S.S.C脱毛は2ヶ月程度は施術と施術の間隔を空けなければならないため、いつでも自分の好きなタイミングで脱毛したい人という人にはあまりおすすめできません。。
効果が得られるまでに時間がかかる
SSC脱毛は直接毛のメラニン色素に光を照射しないため、肌への負担が少ないですが、その分即効性がなく、効果を実感するまでにある程度の時間がかかってしまう点がデメリットです。
ただ、施術回数を重ねればだんだんと毛が細くなり、生えにくくなってくる人が大半であるため、数回の施術をして効果を感じられなかったとしてもあまり気にする必要はないでしょう。
S.S.C脱毛がおすすめな人の特徴
これまでご紹介してきたS.S.C脱毛のメリット・デメリット、そして他の脱毛方法との違いから、S.S.C脱毛がおすすめな人の特徴は以下の通りです。
- 脱毛と同時に美肌効果も得たい人
- 痛みに弱い人
- 産毛と濃い毛どちらも脱毛したい人
- 1回の施術をなるべく短時間で済ませたい人
即効性がなく脱毛効果を実感するには時間がかかることや、施術できる肌質には制限がある(日焼け肌・色黒肌は施術できない場合がある)ことを理解して、S.S.C脱毛を実際にするかどうかを判断するようにしましょう。
S.S.C脱毛に関するよくある質問
最後にS.S.C脱毛に関してよくある質問について解説します。S.S.C脱毛をするか悩んでいる人は、最後までしっかりとチェックして判断の参考にしてください。
施術後にムダ毛が抜けるまでの期間は?
S.S.C脱毛の場合、施術を受けてから毛が抜けるまでは大体2〜3週間ほどです。ただ、これはあくまで目安であって、部位・個人の体質によってはそれ以上の期間がかかる場合もあります。
S.S.C脱毛で毛が抜けるまでに時間がかかってしまうのは、ジェルに含まれた抑毛成分が毛穴から肌に浸透し、毛を作り出す毛母細胞に働きかけるまでに時間がかかるためです。最終的に自己処理がほとんど必要なくなる程度までの状態になるまでの期間は、IPL脱毛などとあまり変わらないでしょう。
敏感肌でも脱毛できる?
S.S.C脱毛は敏感肌にも施術できます。他の光脱毛と比較しても、ジェルの上から光を照射することで肌への負担が少なくなっているためです。むしろ、剃刀や毛抜き等を使った自己処理は肌トラブルの原因になるので、敏感肌の人ほど肌に優しいS.S.C脱毛がおすすめといえます。
ただし、敏感肌の人でも必ず施術できるというわけではありません。施術前の問診や事前のカウンセリングで、しっかりと肌の状態をスタッフに確認してもらう必要があるので注意してください。
敏感肌で脱毛をしたいという方は、「敏感肌でも脱毛はできる?肌が弱い人の脱毛への対処方法とは」の記事も参考にしてみてください。
医療脱毛との違いは?
S.S.C脱毛と医療脱毛の違いは、「受けられる場所」と「脱毛機器の出力」です。
S.S.C脱毛はエステサロン・脱毛サロンで受けられるのに対し、医療脱毛は医療機関であるクリニックで受ける必要があります。医療脱毛は出力の高いレーザーを使用するため、医師または看護士が施術するのです。
医療脱毛は出力の高いレーザーを使うので効果は高いですが、その分、痛みが強いという特徴もあります。費用もサロンで受けられる光脱毛よりも高いため、なるべく費用を抑えて、痛みを感じず脱毛したい人にはS.S.C脱毛がおすすめです。
まとめ
イタリアのDEKA社が日本市場向けに開発したS.S.C脱毛は、「ビーンズジェル」という特殊なジェルを塗布し「クリプトンライト」と呼ばれる光を照射して、制毛・抑毛する脱毛方式です。
S.S.C脱毛の特殊なジェルには、制毛成分の他に保湿成分・鎮静成分などが凝縮されているため、痛みがとても少なく、美肌効果も得られるという魅力的なメリットがあります。
しかし、ジェルを塗る時間が必要であったり、効果を得られるまでに時間がかかったり、日焼けした肌には施術できない場合があったりといったデメリットもあるので、注意が必要です。
S.S.C脱毛を受けるかどうか迷っているという人は、ぜひここで紹介した内容をよく確認して、後悔のない脱毛をしてください。