首のムダ毛をなくしたいと思っても、首脱毛はできないのではないかと不安になる方もいるでしょう。首脱毛は顎の下からデコルテまでの脱毛であり、デリケートな部分のため断られることも少なくありません。しかし、首脱毛を扱っているところもあります。
首脱毛にはさまざまなメリットもあるので、首脱毛の方法や効果などと合わせて詳しく見ていきましょう。
首脱毛とは
首脱毛とは、首前面のムダ毛の脱毛のことです。首脱毛の範囲は顎の下からデコルテまでとなっており、顎や「うなじ」は含まれません。
「首の前面にムダ毛があるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。顔やうなじなど他の産毛の方が目につきやすいかもしれませんが、首にも産毛は生えています。そのため、首脱毛をしたいと思う方も少なくありません。
しかし、首はデリケートな部分で皮膚が薄いのが特徴です。そのため、脱毛範囲外としているサロンやクリニックもあります。希望すれば必ず脱毛ができるというわけではないので、注意が必要です。
首脱毛を扱っていないサロンやクリニックであっても、うなじやデコルテなら可能という場合もあります。どの範囲の脱毛をしたいのかをしっかりと検討して、事前に対応可能かどうか相談してみるのがおすすめです。
首脱毛をするメリット
首は顔と同じく人から見られやすい部分です。そのため、首脱毛をすることでさまざまなメリットが期待できます。ここでは、そんな首脱毛のメリットを3つ紹介します。
- 顔色が明るく見える
- ヘアスタイルの幅が広がる
- ファッションも幅広くなる
それぞれ見ていきましょう。
顔色が明るく見える
首脱毛をすると、顔色が明るく見えるというメリットがあります。首のムダ毛はよく見ないと分からないくらいの産毛かもしれません。しかし、日本人の毛は黒いため、産毛があるだけでうっすらと暗い印象になり、脱毛をすることで肌のトーンが明るく見えるのです。さらに、ムダ毛がなくなって、毛穴がキュッと締まるというメリットもあります。
ヘアスタイルの幅が広がる
ヘアスタイルの幅が広がるのも、首脱毛をするメリットの一つです。ショートヘアやアップスタイルをする際に、ムダ毛が気になるという方も多いのではないでしょうか。首脱毛をすると、ムダ毛の心配をせずに首を出せます。
ただし、前述したように首脱毛は首前面であるため、「うなじ」は含まれていません。ヘアスタイルの幅を広げたいのであれば、首脱毛だけでなくうなじ脱毛も行うのがおすすめです。
ムダ毛の心配をせずにヘアスタイルを決められるようになれば、毎日をより楽しむことができるでしょう。どこから見られても恥ずかしくないため、自信にもつながります。
ファッションも幅広くなる
首脱毛はファッションの幅を広げるというメリットもあります。ムダ毛の心配がなくなれば、首やデコルテを出したファッションなどを着やすくなるでしょう。襟が開いた服を着る機会が多い方などは、首脱毛を検討してみてください。ファッションをより楽しみたいのであれば、首脱毛だけでなくうなじ脱毛やワキ脱毛を合わせて行うのもおすすめです。
首脱毛の方法
首脱毛のメリットが分かったところで、首脱毛の方法をご紹介します。脱毛ができるのはサロンとクリニックの2種類です。しかし、前述したように首脱毛を扱っているところは決して多いわけではありません。それぞれの特徴を知り、まずは首脱毛を扱っているかどうか確認してみましょう。
サロンの光脱毛
脱毛サロンでは、光脱毛と呼ばれる脱毛方法を取り扱っています。光脱毛と一言でいっても、「IPL脱毛」「SSC脱毛」「SHR脱毛」「ハイパースキン脱毛」など種類はさまざまです。
多くのサロンで普及しているのが、毛の黒いメラニン色素に反応する光によって毛根にダメージを与えて脱毛する方法です。近年では、バルジ領域と呼ばれる毛が生える種のような部分に熱を与えることで脱毛をする蓄熱式脱毛機を取り扱っているサロンも増えてきています。
首は皮膚が薄くデリケートな部分のため、首脱毛を扱っているサロンは多くはありません。首脱毛を希望するのであれば、まずは扱っているかどうかサロンに確認することをおすすめします。
クリニックの医療レーザー脱毛
クリニックでは、医療機関でのみ使用できる機器によるレーザー脱毛を扱っています。基本的な脱毛の仕組みは光脱毛とあまり変わりませんが、出力が高いのが特徴です。医療脱毛は、医師・看護師といった医療従事者がいるため、デリケートな首の脱毛ができる可能性が高いというメリットがあります。
しかし、医療レーザー脱毛はサロンの光脱毛よりも効果がある分、1回あたりの費用が高額になるというデメリットもあるので注意しましょう。サロンで首脱毛を断られた場合や、短期間で効果を実感したい場合はクリニックの医療レーザー脱毛を検討してみると良いです。
脱毛方法については、「脱毛にはどんな種類がある?それぞれの特徴を比較しながら解説」の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
首脱毛の効果や痛み
サロンまたはクリニックで受けられる首脱毛ですが、効果が出るまでにどれくらいかかるのか、痛みはどの程度なのか気になる方も多いのではないでしょうか。脱毛は1回で効果が出るものではないため、回数・期間を知っておくのは大切なことです。ここでは、そんな首脱毛の効果や痛みについて見ていきましょう。
回数
首脱毛で効果を実感できるまでの回数は、医療レーザー脱毛が大体5回で、サロンの光脱毛は8回程度です。首は産毛が多いため、他の部位よりもムダ毛がなくなったと実感するまでに時間がかかります。
完全にムダ毛をなくしたい場合は、医療レーザー脱毛で8回程度、サロンの光脱毛で12回〜15回程度と考えておくと良いでしょう。
期間
医療レーザー脱毛でもサロンの光脱毛でも、ムダ毛にしっかりとアプローチするためには、毛周期に合わせて施術を受けることが重要です。
毛は、「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返しながら生え変わっていきます。脱毛に適しているのはその中でも「成長期」であり、このタイミングで照射されたムダ毛の組織はダメージを受けやすいのが特徴です。
毛周期には個人差がありますが、2〜3ヶ月ほどの期間を空けて脱毛をするのが良いとされています。そのため、首脱毛を5~8回行うとすると、脱毛にかかる期間は8ヶ月〜1年半ほどです。
痛み
脱毛はメラニン色素に反応するため、太い毛・濃い毛は反応しやすく痛みが生じます。そのため、ワキやVIOのように太い毛・濃い毛の脱毛では痛みが強い可能性が高いです。このことから、色の薄い産毛が生えている首は痛みは弱いと思われがちですが、首の皮膚は薄いため、産毛であっても他の部位の産毛より痛みを感じる可能性が高いでしょう。
サロンの光脱毛であってもクリニックの医療レーザー脱毛であっても、最初は弱い出力から照射を始めます。痛みの程度を確認しながら進めていくため、痛みが強く辛いようならスタッフに相談しましょう。
首脱毛を行う流れ
首脱毛を行う際には、事前準備が必要です。事前準備ができていないと、施術を受けられなかったり追加料金が発生したりするリスクがあるため、注意しましょう。また、当日の流れを知っておくと当日に安心して脱毛に臨めます。ここでは、首脱毛を行う流れについて、事前準備と当日の流れに分けてみていきましょう。
事前準備
首脱毛をする前日までに、ムダ毛の自己処理を行います。首はデリケートな部位なので、特に傷をつけないように注意してください。肌を傷つけないためには、カミソリなどではなく、電気シェーバーを使用するのがおすすめです。怪我のリスクを減らすためには、シェービングジェルやクリームなども使用すると良いでしょう。また、シェービングの後はしっかりと保湿をして肌を労わるようにしてください。
当日の流れ
首脱毛の当日は、肌の状態をスタッフが確認をして脱毛の可否を判断します。傷や炎症などの肌トラブルがある場合は、脱毛ができない可能性もあるので注意してください。
自己処理ができていない場合、サロンやクリニックでシェービングを行ってくれます。追加料金が取られたり、施術を拒否されたりする可能性もあるため、事前にシェービングの有無についても確認しておきましょう。
シェービングが完了したら施術をします。首はデリケートなので、スタッフが丁寧に施術を行ってくれます。脱毛部位の全体に照射をしたらアフターケアをして施術完了です。
首脱毛を行う際のリスク・注意点
首脱毛にはさまざまなメリットが期待できますが、リスクや注意点があることも知っておかなければなりません。ここでは、首脱毛を行う際のリスク・注意点を4つ紹介します。
- 硬毛化する可能性がある
- 甲状腺疾患の場合は断られる可能性が高い
- 火傷や赤みなどの肌トラブルのリスクがある
- 自己処理で怪我をしないようにする
一般的な脱毛のリスク・注意点に加え、首というデリケートな部分ならではの注意も必要です。リスクや注意点を押さえた上で、首脱毛を検討してください。
硬毛化する可能性がある
首脱毛を行うリスクとして、硬毛化の可能性が挙げられます。硬毛化とは、脱毛をした部位の毛がもともとの毛よりも硬くなってしまうことです。
首の毛は産毛ですが、硬毛化によって濃く・硬くなるとムダ毛が目立ってしまうリスクがあります。脱毛によってムダ毛が目立たなくなるはずが、反対に濃くなるのは避けたいですよね。
もし脱毛後にムダ毛が濃くなってきたり硬くなってきたりするようなら、脱毛をしたサロン・クリニックに相談しましょう。無料で追加照射を行ってくれるところもあります。
甲状腺疾患の場合は断られる可能性が高い
甲状腺疾患がある場合は、首脱毛を断られる可能性があることに注意しましょう。首には気管や食道の他、甲状腺という代謝に関わるホルモンを分泌する器官が備わっています。脱毛の際には甲状腺に影響しないように照射しますが、疾患がある場合はリスクを避けるために脱毛自体を行わないようにしているところが多いです。
しかし、甲状腺疾患がある場合でも、デコルテや首の後面である「うなじ」の脱毛はできる可能性があります。
火傷や赤みなどの肌トラブルのリスクがある
脱毛では、火傷や赤みなどの肌トラブルのリスクにも注意が必要です。一般的に、どの部位の脱毛でも火傷や赤みといった肌トラブルのリスクはあります。それは、脱毛機器の照射によって毛穴に熱が加わり、毛根にダメージを与えているからです。
どの部位の脱毛でもリスクがあるとはいえ、服に隠れている部位と紫外線に当たりやすい部位ではリスクも異なります。顔や首のように紫外線に当たりやすい部位の場合は、特に日焼けに注意しなければなりません。
脱毛機器にはいくつかの種類がありますが、多く使われているのがメラニン色素に反応するタイプです。日焼けをすると肌の色が濃くなり、光が強く反応する可能性があります。
そうなると、火傷や赤みなどの肌トラブルのリスクを高めてしまいかねません。リスクを抑えるためにも、日焼け対策をしっかりと行いましょう。日焼け止めを使うほか、首が隠れるような服やスカーフなどを使うことをおすすめします。
自己処理で怪我をしないようにする
自己処理をする際に、怪我をしないようにする点にも注意が必要です。前述したように、首脱毛の事前準備として自己処理を行う必要があります。自己処理によって怪我をしてしまうと、当日施術を受けられないことがあるため気をつけましょう。
怪我をしないよう、電気シェーバーを使ったり、処理後は保湿をしたりして肌に負担をかけないことがポイントです。もし怪我をしてしまうと、程度によっては怪我が治るまで脱毛できません。
自己処理に不安がある方は、サロンやクリニックでシェービングを行ってもらうのも一つの手です。無料でシェービングを行ってくれるところもあるため、気になる方は事前に確認しておくことをおすすめします。
首脱毛でよくあるQ&A
首脱脱毛をするにあたって、不安や疑問に思うことも多いのではないでしょうか。ここでは、首脱毛でよくある2つの質問とその回答を紹介します。
- 首脱毛で効果を早く感じるには?
- 首脱毛前後に避けるべきことは?
首脱毛を安心して受けるためにも、ぜひチェックしてください。
首脱毛で効果を早く感じるには?
首脱毛で効果を早く感じるためには、肌トラブルを起こさないことが大切です。肌トラブルを起こすと、施術を受けることができず次回の脱毛までの間隔があいてしまうリスクがあります。間隔があけば、それだけ脱毛期間が延びてしまうということです。
そのようなことにならないよう、常に肌を労わってあげるようにしてください。乾燥肌はバリア機能が低下してしまい、肌トラブルのリスクを高めてしまいます。脱毛前後だけでなく、日々の保湿を意識しましょう。
首脱毛前後に避けるべきことは?
先ほども少し解説した通り、首脱毛前後は、日焼けをしないように注意する必要があります。脱毛前に日焼けをしてしまうと、火傷などの肌トラブルにつながる可能性があるからです。
日焼け止めや日傘などをうまく活用し、紫外線対策をするように意識してください。また、屋外でのスポーツや海・プールといった日焼けしやすい活動も避けたほうが良いでしょう。
首脱毛をした後は肌が敏感になっているため、首脱毛の前と同様に、日焼けをしないように注意することが大切です。
また、当日は汗をかくような激しい運動や入浴は避けましょう。シャワーをする際には、お湯が熱くなりすぎないように気をつけてください。体温が上がるような行動をすると、肌が熱を持ってしまって、赤みやかゆみなどの肌トラブルにつながるリスクがあります。
まとめ
今回は、首脱毛について紹介しました。首脱毛は首の前面である顎下からデコルテにかけての脱毛です。首の後面である「うなじ」は含まれませんが、ヘアスタイルやファッションを楽しむために、うなじ脱毛も行う方が多いです。
首脱毛には顔色が明るく見えるなどのメリットがありますが、デリケートな部分なので扱っているサロンは多くはありません。首脱毛を希望するのであれば、事前にサロンやクリニックに施術してもらえるかを確認しましょう。
首の脱毛ができないサロン・クリニックでも、うなじやデコルテは可能である場合も少なくありません。
また、首脱毛には硬毛化や火傷・赤みのリスクなど、いくつかのリスクや注意点があります。それらを避けるためにも、事前の自己処理や保湿などに注意が必要です。不安なことはサロンやクリニックのスタッフに相談しながら、安全に脱毛を受けるようにしてください。