毛周期とは?脱毛施術の間隔や毛周期に合わせて脱毛するコツを紹介

脱毛に関して調べた際に「毛周期」という言葉が出てきて疑問に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。毛周期は毛が生え変わるサイクルのことで、脱毛をする上で知っておくべき知識の一つです。

この記事では、毛周期の特徴や脱毛施術で毛周期を意識すべき理由を解説します。毛周期を無視して脱毛を行う3つのデメリット、毛周期の乱れを改善する5つのコツ、毛周期に関係なく施術を受けられる脱毛方法も紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。

毛周期とは

毛周期とは、「毛が成長して抜け落ちてまた生えてくるまでのサイクル」のことです。このサイクルには成長期、退行期、休止期の3つの段階があり、繰り返されることで古い毛が抜け落ちて新しい毛が生えてきます。

毛周期と脱毛は密接な関係にあり、脱毛施術を行う間隔や脱毛効果の表れ方は、毛周期に左右されるといっても過言ではありません。以下では毛周期を大きく3つの段階に分けて、それぞれの時期の特徴を紹介するとともに、脱毛施術を行った場合の効果の表れ方を解説します。

  • 成長期
  • 退行期
  • 休止期

毛周期について知りたい方やなぜ脱毛は間隔を空けて行われるのかを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

成長期

成長期は、毛が成長し伸びる期間のことです。毛乳頭から受け取った栄養を素に毛母細胞が細胞分裂を繰り返し、毛を成長させていきます

この時期は毛にメラニン色素が多く、毛が毛乳頭に強く結びついている点が大きな特徴です。メラニン色素に反応する脱毛の光やレーザーが強く反応し、毛を生成する細胞に熱を届けやすいという魅力があります。

高温の熱によってダメージを与えやすいことから、毛周期の中でも成長期の毛が生えそろうころが脱毛に適したタイミングといわれています。

成長期前期

成長期のうち、皮膚の中で毛が成長している段階のことを成長期前期といいます。肌の表面には見えていませんが、皮膚の中には毛が存在しており徐々に伸びてきています。

まだ毛が短いとはいえメラニン色素があり、毛乳頭にしっかりと結びついていることから、脱毛施術の光やレーザーはしっかり反応し、毛を生成する細胞にダメージを与えることが可能です。

成長期後期

成長期のうち、皮膚の表面に毛が表れて成長する段階のことを成長期後期といいます。毛が表面に表れた後一定の長さになると成長はとまりますが、毛はまだ毛乳頭に結びついている状態であるため、この段階でも効果的な脱毛が可能です。

退行期

退行期は、毛の成長が停止して徐々に抜け落ちていく期間です。毛乳頭から毛が離れて押し出され、同時にメラニン色素も薄くなっていくとされています。退行期にあたる毛は、脱毛に必要なメラニン色素や毛乳頭との結びつきがなくなるため、効果的な脱毛施術はできません。

休止期

休止期は、毛が抜け落ちたあとで、成長期を迎える準備を徐々に進める期間です。毛穴には何も残っていない状態なので、メラニン色素に反応する仕組みの脱毛機は、残念ながらアプローチできません。そのため、退行期に続いて休止期も、脱毛に向かない期間とされています。

部位別の毛周期

体にはさまざまな部位に毛が生えていますが、部位によって毛の毛周期が違い、成長期、退行期、休止期の長さもさまざまです。どのような違いがあるのか、以下に顔、脇、腕、脚、VIOの部位を取り上げて毛周期を紹介していきます。

部位 成長期〜休止期に入るまで 休止期〜成長期に入るまで
約4ヶ月〜1年 約2ヶ月〜3ヶ月
約4ヶ月 約3ヶ月
約3ヶ月〜4ヶ月 約4ヶ月〜5ヶ月
約4ヶ月 約半年
VIO 約1〜2年 約1年〜1年半

各部位の毛周期を紹介しましたが、この期間はあくまでも目安です。個人差がある他、生理や妊娠などホルモンバランスの乱れによって期間が長短する点は、理解しておく必要があります。

毛周期に合わせた脱毛施術の頻度・間隔

毛周期の成長期、退行期、休止期のうち、効果的な脱毛ができるのは成長期とされています。そのため、脱毛は毛周期に合わせて脱毛施術の間隔を決めて進めていくのが一般的です。

通常、毛周期に合わせて行う脱毛方法における施術間隔は2〜3ヶ月とされています。ただし、脱毛方法には例外があり、2週間〜1ヶ月といった短い間隔で脱毛施術を受けられる場合があります。

以下では、通常の脱毛方法でなぜ2〜3ヶ月の間隔が推奨されているのか、また一部の脱毛方法がなぜ2週間〜1ヶ月の短い間隔で行えるのかについて解説していきます。

通常の光脱毛なら2〜3ヶ月に1回

通常の光脱毛はメラニン色素に反応する光を採用しており、毛周期に合わせて脱毛施術が行われるのが一般的です。IPL脱毛などがこれに該当し、通常、2〜3ヶ月に1回の間隔で脱毛施術が進められます。

部位によって毛の毛周期が異なる中、なぜ2〜3ヶ月という期間が採用されているのかというと、この期間が、休止期だった毛が成長期に入って生えそろうであろうタイミングであるためです。

2〜3ヶ月に1回の間隔で一定回数脱毛施術を繰り返すことで、その部位に生えている毛すべてに効果的なアプローチができるとされています。

また、肌を休ませて肌トラブルが起きるリスクを低減するという点も、この2〜3ヶ月という間隔が採用されている理由の1つと考えられるでしょう。

IPL脱毛については、「IPL脱毛とは?仕組みや部位ごとの効果を分かりやすく解説」の記事をご参照ください。

蓄熱式の脱毛なら2週間〜1ヶ月に1回

毛周期に関係なく脱毛施術を受けられる例外の方法は、蓄熱式の脱毛方法のことです。光脱毛の中ではSHR脱毛などが該当し、この方法では通常、2週間〜1ヶ月に1回の間隔で脱毛施術を受けられます

毛周期に関係なく短い間隔で脱毛施術を受けられる理由は、メラニン色素の有無に関係なく光を照射できる仕組みが備わっており、さらにIPL脱毛に比べて光の出力が抑えられていることが挙げられます。

その結果、蓄熱式脱毛は毛周期に影響されず、短い間隔で施術を受けても肌トラブルがおきにくく、優しい脱毛施術を実現できるというわけです。

SHR脱毛については、「SHR脱毛のメリットデメリットは?仕組みから詳しく解説」の記事をご参照ください。

脱毛の期間が空くと効果は得られなくなる?

脱毛の期間が空くからといって効果が得られなくなることはありませんが、効果が少なくなる可能性はあります

理由としては、今までの施術で捉えていた毛周期と脱毛施術のタイミングがズレるためです。通常通りであれば、次回の脱毛施術でダメージを与えられた成長期にある毛が、期間が空くことによって退行期に移行してしまう可能性がゼロとはいえません。

この場合、その毛が再び成長期を迎えるのを待つ必要があります。結果的に脱毛が完了する時間も長引いてしまうかもしれません。

毛周期を無視して脱毛するデメリット

ではもし、毛周期を無視して脱毛をするとどうなるのでしょうか。考えられるデメリットには以下の3つが挙げられます。

  • 脱毛完了までに時間がかかる
  • 費用がかかりやすくなる
  • 肌トラブルが起こりやすくなる

それぞれについて詳しく解説していきます。

脱毛完了までに時間がかかる

先ほども少し解説しましたが、脱毛施術の間隔が空いてしまうと、次回の施術でターゲットとなるはずだった成長期にあたる毛が、退行期に入ってしまう可能性があります。全体の毛にバランス良く照射することができなくなってしまうため、結果として脱毛施術を追加する必要があり、脱毛を完了させるまでの期間が長引いてしまいます。

費用がかかりやすくなる

脱毛の間隔が空くとターゲットに効率的にアプローチができなくなる一方で、脱毛施術の間隔が短くなると、毛周期がそれほど進んでおらず、同じ毛に2回アプローチしてしまう可能性があります。

毛周期を無視して脱毛を行うと効果的な施術が難しくなり、一定回数を終えても満足いく脱毛効果が得られず、その結果起こりうるのが、脱毛施術の追加です。脱毛施術を追加すると、総額費用が膨らみやすくなってしまいます。

脱毛サロンに通う回数が増えるため、それに伴う交通費までかさんでしまう点にも注意が必要です。

肌トラブルが起こりやすくなる

肌トラブルの起こりやすさは、脱毛施術の間隔が短いケースにおいて特に注意が必要なポイントです。2〜3ヶ月という間隔は、毛周期を考慮しているだけでなく、脱毛施術で肌が受けたダメージを回復する期間でもあります

この期間を無視すると、十分に回復していない肌に脱毛施術を行ってしまうため、肌トラブルを起こすリスクが高まってしまいます。

毛周期に合わせて脱毛するコツ

毛周期に合わせて脱毛するコツは、その脱毛方法が推奨している最適な間隔を守って脱毛施術を受けることです。ただし、脱毛施術のペースを守っていても、脱毛効果がうまく得られない可能性があります。

これには以下の原因が考えられるでしょう。

  • 毛を抜く自己処理をしている
  • 毛周期が乱れる生活をおくっている
  • 自分に脱毛方法が合っていない
  • 予約を取りにくいサロンを選らんでしまっている
  • 部位を限定して少しずつ脱毛を進めている

以下では、上記に取り上げた原因を解消し、毛周期に合わせて脱毛するコツを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

毛を抜く自己処理方法を避ける

毛を抜く処理は、毛穴から毛を根こそぎ取ってしまう自己処理方法です。毛を抜いてしまうと皮膚の中にメラニン色素が存在しなくなるため、脱毛施術を受けても何の効果も得られません。また、毛を抜くことで毛周期のサイクルが乱れてしまうため、きちんと毛周期の期間に合わせて通っていても思うような効果につながらない可能性があるのです。

さらに、毛を抜く処理は毛の生成に関わる組織に大きなダメージを与えやすいため、毛周期の乱れにつながってしまう可能性もあります。

そのため、自己処理方法は毛抜きやブラジリアンワックスなどの毛を抜く処理を避けるのが賢明です。自己処理は、肌に優しい電気シェーバーを使用するシェービングをおすすめします。

毛周期の乱れを避ける

脱毛施術を受ける間隔を守っていても、自らが毛周期を乱してしまう行動をとっていては意味がありません。例えば、毛周期を乱す原因には、食生活の乱れや睡眠不足、運動不足などが挙げられます。脱毛を始める際には、生活習慣を整えて毛周期が乱れないように心がけることが重要です。

自分に合った脱毛方法を選ぶ

もし、毛周期に合わせて通う自信がない場合は、毛周期に左右されずに効果的な脱毛ができる方法を選ぶというのも良いでしょう。蓄熱式脱毛は毛周期に関係なく施術を受けられます。

もちろん蓄熱式脱毛にも推奨されている間隔がありますが、間隔が空いてしまっても、毛周期と脱毛施術のタイミングのズレによる効果の減少を心配する必要がありません。蓄熱式脱毛なら自分の生活リズムに合わせやすく、脱毛効果もしっかり得ることができるでしょう。

予約が取りやすいサロンを選ぶ

毛周期を守って脱毛施術を受けるなら、予約が取りやすいサロンを選ぶことも重要です。自宅から通える範囲にあることを第一の条件として、予約の取りやすさにも注目してみてください。

大手サロンは予約が集中する可能性があるので、さまざまなサロンを比較しながら選んでみると良いです。新規オープンの脱毛サロンは比較的予約が取りやすいですが、信頼できるサロンかどうかを見極めてからの契約をおすすめします。

また、通う人が少なくなりやすい秋冬から脱毛をスタートするのもおすすめです。

部位ごとではなく全身脱毛を契約する

部位ごとに毛の毛周期が異なることから、中には脱毛を希望する部位ごとに毛周期を意識した通い方を検討する方もいるかもしれませんが、あまりおすすめはできません。

というのも、脱毛をするほとんどの方が2〜3ヶ月の間隔で脱毛施術の予約を入れていくため、違う間隔で施術日を指定すると思うように予約を取れない可能性が高いためです。

さらに、施術をするのは人なので、部位ごとに区切って照射をするといってもまったく照射範囲が被らないとはいえません。照射部位が被って高頻度で同じ部位の照射をしてしまうと肌トラブルにつながる恐れがあるというリスクもあります。

そのため、部位ごとではなく全身脱毛を契約し、同じタイミングで脱毛施術を受けていくのがおすすめです。

毛周期に関するQ&A

毛周期に関しては、以下のようなポイントに疑問を感じることがあるかもしれません。

  • 体の成長が毛周期を乱す原因となり得るのか
  • 毛周期は見分けることができるのか
  • 毛はどのくらいで伸びてくるのか

それぞれのポイントを取り上げて、疑問を解説していきましょう。

成長につれて毛周期が乱れることはある?

成長が毛周期の乱れを引き起こす可能性はあります。例えば、思春期の時期は毛が濃くなる傾向です。これは、成長過程でホルモンバランスが変化しており、安定しにくくなっていることが理由として挙げられます。

毛周期も同様で、子どもの成長過程では発達段階と考えられ、乱れる可能性があるといえるでしょう。ちなみに、成長とは異なる表現となりますが、加齢もホルモンバランスに変化をきたし、毛周期を乱すとされています。

成長が終わる10代後半から30代半ばはホルモンバランスが整いやすいため、この時期であれば成長や老化による毛周期の乱れを心配する必要が少ないでしょう。

毛周期の見分けはつけられる?

毛周期は、見分けることができません。では、どのようにして成長期の毛にアプローチするのかというと、目に見えている毛の割合と毛周期のデータを素に計算された、2〜3ヶ月という最適な脱毛間隔を守ることが効果的なアプローチにつながるとされています。

ちなみに、肌の表面に見えている毛は全体の20%程度です。残りの80%のうちの休止期にあたる毛が成長期に入るのを待つ必要があるわけですが、その期間の目安となるのが2〜3ヶ月とされています。

そして脱毛サロンの場合は、この間隔で12〜18回程度の脱毛施術を繰り返すことで次々とやってくる成長期の毛を捉え、すべての毛に脱毛効果を促せるとされているのです。

毛はどのくらいで伸びる?

毛の伸びるスピードは、毛周期と同様に部位によって異なります。1日および1ヶ月にどれくらい伸びるかの目安を紹介しておきましょう。

 

1日に伸びる長さ 1ヶ月に伸びる長さ
毛髪 0.35mm 10.5mm
眉毛 0.16mm 4.8mm
0.38mm 11.4mm
わき毛 0.3mm 9mm
腕、脚 0.2〜0.4mm 6〜12mm
VIO 0.2mm 6mm

 

毛が伸びるスピードと長さを把握しておくことは、毛周期を捉えた効果的な脱毛ができているかを確認できる1つの手段となるはずです。脱毛を始めた際はぜひ参考にしてください。

まとめ

毛周期には成長期、退行期、休止期があり、脱毛で効果的なアプローチができるのは成長期のみの毛といわれ、2〜3ヶ月の間隔を守って進めるのがベストとされています。毛周期を無視すると、完了までにかかる時間が長く、費用は増えやすく、肌トラブルを起こすリスクが高くなります。

また、毛抜きを使用した自己処理や生活習慣の乱れなど、自分の行動で毛周期を乱してしまっている場合は、適切な施術間隔を守っていても十分な効果が得られるとは言えません。ちょっと毛周期に合わせた脱毛が煩わしいと感じる方は、蓄熱式脱毛を検討してみると良いかもしれません。

ここで紹介した情報を参考に、自分に合った脱毛方法を検討し、その脱毛が効果的なものとなるよう、心がけてみてください。

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