「カミソリや毛抜きでの自己処理は面倒」、「脱毛ワックスは痛いし除毛クリームでは肌が荒れてしまう」など、自己処理の方法に不満を抱えている人は多いでしょう。そんな方に注目を集めているのが、手間をかけずにムダ毛対策ができるとされている、除毛石鹸です。
この記事では、除毛石鹸とは何か、効果や使い方、メリットデメリットなどを詳しく解説していきます。除毛石鹸の注意点なども合わせて解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
除毛石鹸とは
除毛石鹸とは、「除毛効果」と「抑毛効果」が期待できる成分が含まれている石鹸のことです。石鹸内の成分は、現在生えている毛を細く柔らかくしながら、これから生えてこようとする毛を抑える、もしくは生えてくるスピードを遅くする働きかけをしてくれるという製品となります。
普段の入浴時に使っている石鹸やボディーソープを「除毛石鹸」に変えてあげるだけで、除毛効果が期待できるという手軽さが大きな魅力です。
除毛をする仕組み
除毛石鹸に含まれている主な成分に、パパインやブロメラインと呼ばれるものがあります。これらの成分はタンパク質分解酵素というもので、毛の細胞にダメージを与え、ムダ毛の発毛を抑制する働きがあるのです。
また、毛を溶かす働きのある成分もあるため、使用を続けることで表面上の毛を分解して溶かし、発毛のスピードを抑制するという仕組みになっております。
除毛石鹸のメリット
除毛石鹸の仕組みについて理解したところで、ここからは除毛石鹸を使用することでどのようなメリットがあり、どのような効果が得られるのかを解説していきます。大きく2つに分けてメリットを見ていきましょう。
- 簡単に広範囲の除毛ができる
- 肌を傷つけるリスクがない
どれも使用する上で大変魅力的なポイントとなるはずです。
簡単に広範囲の除毛ができる
除毛石鹸は、日常のボディーウォッシュとして全身に使える製品が数多くあります。そのため、スポンジやタオルなどに泡をつけて全身を洗うだけで、簡単且つ広範囲に除毛や抑毛の効果が期待できるのです。
足や腕などの広範囲に渡る部位でも、簡単にムダ毛対策ができます。また、背中などの手が届きにくく目に見えにくい部位も、スポンジやタオルを使えば均一に効果が行き渡ります。一般的に面倒とされるムダ毛処理ですが、除毛石鹸は日常の身体を洗う行動の中でケアができるので、非常に手軽で大きなメリットといえるでしょう。
肌を傷つけるリスクがない
ムダ毛処理を行う際にカミソリやシェーバーを使うことがよくありますが、剃毛は肌に大きな負担をかけてしまう可能性があります。刃物でムダ毛を剃る過程で、皮膚まで傷つけてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
しかし、除毛石鹸は刃物を使いませんし、除毛石鹸は植物由来の天然成分を使用しているものも多く、直接的なダメージから肌を守ってくれるのです。肌を傷つけることなく除毛の効果が期待できるのは大きなメリットといえるでしょう。
除毛石鹸のデメリット
続いて除毛石鹸のデメリットを3つ紹介していきます。メリット、デメリットを十分理解した上で使用することで、「よく知らないまま使用して後悔した」といった思いをするリスクを軽減することが可能です。
- 脱毛の効果はない
- 1回では効果を実感できない
- 泡をつけたまま放置する必要がある
除毛石鹸がどのようなものなのか把握し、期待できる効果と期待できない効果を知っておけば、肌にも気持ち的にも無理のない使い方ができるでしょう。
脱毛の効果はない
除毛石鹸に脱毛の効果はありません。よく耳にする言葉ではありますが、「脱毛」と「除毛」は言葉の意味が全く変わってきます。
脱毛は毛根から毛を抜くことで、除毛は皮膚の表面の毛を取り除くことです。つまり、除毛石鹸を使い続けていても、根本的に毛が生えてくるシステムには変化がありません。除毛石鹸はあくまで現在生えている毛を取り除き、その後生えてくる毛を細く柔らかくしていく効果を期待するものであり、脱毛とは全く別のものになるのです。
脱毛と除毛の違いについては、「脱毛と除毛の違いは?比較して分かるそれぞれのメリットデメリットとは」の記事で詳しく解説しています。
1回では効果を実感できない
除毛石鹸には「除毛」「抑毛」効果の成分が含まれていますが、除毛クリームや脱毛ワックスのように、すぐに効果を時間できるわけではなく、使用していくうちに徐々にムダ毛が目立たなくなっていきます。
日々の生活に取り入れることで「ムダ毛がなくなる」のではなく、「ムダ毛が細く目立ちにくくなる」という効果を少しずつ得られる製品なのです。ゆっくりじっくりとムダ毛のケアをしていく製品だということを理解しましょう。
また、除毛石鹸は永続的な効果はないため、使用をやめるとまた元の毛の濃さに戻ってしまうという点にも注意してください。
泡をつけたまま放置する必要がある
全身を洗いながら除毛の効果を期待できるのは非常にお手軽ですが、実際は泡をつけたまま数分間放置しないとならないという点があり、デメリットと感じる方も多くいます。
夏場は良いかもしれませんが、冬場に身体を洗って泡をつけたままでは、シャワーや湯船で身体を温めることができないため、寒さや身体の冷えが気になる方も多いことでしょう。
十分に身体を温めた状態で行ったとしても数分間放置している間に身体は冷えてしまいますので、この点は注意が必要となってくるでしょう。
また、考えられるリスクとして、気づかないうちに顔や髪の毛などに付着することもあるので、泡をつけたまま放置する際には十分気をつけながら行うようにしましょう。
除毛石鹸の効果
除毛石鹸は本当に効果があるのかと疑問に思う方も多いでしょう。除毛石鹸の効果は「毛の成長や発毛を抑える」というものです。
除毛石鹸を使用することで「全身のムダ毛がなくなる」という脱毛効果ではなく、抑毛効果が期待できる商品なので、「効果がない」と感じてしまう人も少なくないでしょう。また、「除毛石鹸を使用しているのに全然毛が抜けない」と感じてしまう方は、そもそも期待している効果が異なります。
除毛石鹸がどのようなアイテムなのか、これを知らずに使用していると「こんなはずじゃなかった」と失敗につながるので注意が必要です。
除毛石鹸の使い方
除毛石鹸の使い方はとても簡単で、石鹸を泡立てて、身体に泡を乗せた状態で5〜10分ほど放置して洗い流すだけです。使用する前に気になる箇所のムダ毛をカミソリなどであらかじめケアしておくと、抑毛成分の毛穴への浸透率が上がり、より効果を感じやすくなるでしょう。
そして、使用前に身体を温めることも非常に大切なことです。身体を温めることで毛穴が開き、抑毛成分をより浸透させやすくなります。手軽に除毛、抑毛効果が期待できる除毛石鹸は、非常に使いやすいアイテムといえるでしょう。
除毛石鹸を使う際の注意点
非常にお手軽で誰でも簡単にケアができる除毛石鹸ですが、使用の際に注意したいポイントがいくつかあります。注意点を抑えておくことで、「こんなはずじゃなかった」などといった失敗を防ぎ、快適に使用できるでしょう。
- 顔や髪につかないように気をつける
- 狭い範囲から使うようにする
それぞれ詳しく解説していきます。
顔や髪につかないように気をつける
お風呂での日常のボディーソープの代替品として使用できるのが除毛石鹸のメリットですが、使用の際は顔や髪の毛などに付着しないよう十分注意しながら行いましょう。首から上の毛に長時間泡がついたままでいると、ヒリヒリとした痛みを生じる場合があります。
除毛石鹸は効果に即効性があるわけではありませんが、顔周りや髪などの必要としている箇所の毛を除毛してしまわないように気をつけながら行うことが大切です。万が一泡が付着してしまった場合は、速やかに洗い流しましょう。
狭い範囲から使うようにする
除毛石鹸は天然由来の成分で肌に優しい製品のものが多いですが、必ずしも全員の肌に合うとは限りません。敏感肌の方であったり、デリケートゾーン等の皮膚の薄い部分は成分による刺激を受けやすく、赤みやヒリヒリとした痛みを感じる方も中にはいます。
いきなり全身に使用すると、全身に肌トラブルが起きる可能性があるため、まずはスネや腕などの部位から使用を始め、肌の状態や感覚などを確認しながら全身の部位へと移行していきましょう。
除毛石鹸を使うのがおすすめな人
次に、除毛石鹸を使うのがおすすめな人の特徴について解説していきます。
- 簡単で手軽にムダ毛のケアをしたい方
日常の入浴時に使用することで、身体を洗いながらムダ毛のケアができるので、非常に簡単で誰でもお手軽に行えます。これは時短にもつながるため、ムダ毛処理が面倒と感じる、時間を大切にしたい、仕事で忙しくて自己処理の時間がないという方には非常におすすめです。日常生活に取り入れ、スピーディーにケアしたい方には、おすすめの処理方法といえます。
- 肌へのダメージや負担を少なくしたい方
除毛石鹸は天然由来の成分で作られているものが多いので、除毛クリームや脱毛ワックス、毛抜き、カミソリなどに比べ、肌への負担が軽減できます。敏感肌の方や肌へのダメージを極力抑えたムダ毛のケアをしたい方に向いているでしょう。
- 手の届きにくい部位のムダ毛を処理したい方
背中などの手の届きにくい部位を処理したいと思っている方にも、除毛石鹸はおすすめできます。目に見えにくく手の届きにくい部位は、剃り残しをしやすかったり、カミソリでの怪我をしやすかったりします。スポンジやタオルに泡を乗せ身体を洗えば、手では届きにくい背中も簡単にケアできる除毛石鹸は、気になる箇所に隈なく使用したい方に良いでしょう。
- 長く継続して使用できる方
除毛石鹸の効果には、残念ながら即効性はありません。しかし、徐々に毛を細く柔らかくしていき、これから生えようとする毛を抑制する成分は含まれています。長く継続することで効果を感じられる除毛石鹸は、本格的なムダ毛対策の補助アイテムと捉えて使用するのがおすすめです。
少しでもムダ毛処理の頻度や時間を減らしたい方や、毛の生えてくるスピードを遅くしたい方は、使用してみてください。
除毛石鹸選びで注目するポイント
除毛石鹸には数多くの種類があり、どのようなものを選べば良いのか迷ってしまう方もいますよね。そのような方のためにも、どのようなことに注意して石鹸選びをしたら良いのか、選ぶ際のポイントを紹介していきます。ここでは、失敗しない石鹸選びでもっとも重要とされる3つの事項について見ていきましょう。
配合成分
配合成分を確認するのは、除毛石鹸選びにおいてもっとも重要といっても良いでしょう。同じ除毛石鹸でも含まれている成分によって期待できる効果が異なってくることもあります。
では、実際にどのような成分がどのような効果をもたらしてくれるのか、1つずつ解説していきます。自分のご希望に合わせた石鹸選びをすることが、成功への近道となるでしょう。
除毛に効果的な成分
除毛効果を期待できる成分は、チオグリコール酸カルシウムです。これはアルカリ性の成分となっており、毛を分解して溶かす働きがあります。剛毛の方や、より強い除毛効果を期待したい方におすすめの成分です。
美肌に効果的な成分
除毛石鹸の中には、美肌効果を期待できる成分が含まれているものもあります。ヒアルロン酸やプラセンタなどの成分が入っているものを選ぶと、美肌効果にも良いでしょう。ヒアルロン酸は肌の保湿やツヤ出しを促し、プラセンタは肌に栄養を与え健康を保つ成分となっています。除毛ケアをしながら美肌効果をもたらしてくれるのは、非常に魅力的なポイントです。
抗炎症効果がある成分
敏感肌の方や肌が弱いと感じる方におすすめなのが、抗炎症作用を期待できる成分が含まれているものです。グリチルリチン酸2Kやドクダミエキスが含まれているものを選びましょう。
これら成分には、アレルギー反応などの皮膚の炎症を抑える効果があり、肌がデリケートな方でも安心して使用できるという除毛石鹸ならではの強みがあります。
使用可能部位
除毛石鹸は日常のボディーソープの代替品として使用できるので、背中やVIOラインなど広範囲での使用が可能です。また、泡立てて使用するものなので非常に伸びが良く、ストレスも少なく全身のケアができるでしょう。
使い勝手の良い除毛石鹸ですが、ほとんどの除毛石鹸は「顔」への使用をNGとしています。
除毛石鹸の成分にはタンパク質を分解する作用があり、まつ毛や眉毛などにも影響を与える可能性があります。また、目に入ってしまうなどのリスクも考えられるため、首から上への使用は避けるのが好ましいでしょう。
中には顔にも使用できるタイプのものもあるので、購入前に製品の注意書きなどをしっかりと確認しておきましょう。
コスパ
除毛石鹸の価格帯は、数百円のものから数千円のものまであります。除毛石鹸はすぐに効果が出るものではないので、長期に渡って使用を続けていかなければいけません。
そのため、購入した商品が気に入った場合、ほとんどの方がその除毛石鹸をリピートして購入することになります。除毛石鹸は毎日使用する消耗品ですから、継続して使用する場合、思っていた以上にコストがかかってしまったというケースも考えられます。
自分の目的や使い方を考慮して、価格や容量を確認しながら石鹸選びをしましょう。
脱毛効果を得たい人はサロン脱毛がおすすめ
ここまで除毛石鹸について紹介しましたが、除毛石鹸は除毛・抑毛効果はあるものの、全身ツルツルになるといった脱毛効果はありません。脱毛効果を感じたいという方は、脱毛サロンに通うのがおすすめです。
脱毛サロンは、毛根に光を照射して毛を生やす力を弱らせ、だんだんと毛を生えなくさせていきます。除毛石鹸は脱毛効果がないので、使用をやめるとだんだんと元の毛の濃さに戻ってしまうのが大きなデメリットです。
しかし、脱毛サロンなら、脱毛が完了すればその後ムダ毛が生えてくる確率を大幅に下げることができます。ムダ毛をなくしたいと考えている方は、サロン脱毛を検討してみてください。。
まとめ
除毛石鹸の最大の強みは、誰でも手軽に広範囲でのムダ毛対策が行えることです。日常の入浴時に取り入れることで、ムダ毛処理のストレスを軽減できるだけでなく、ムダ毛処理にかかる手間や時間も軽減できるのは非常に嬉しいポイントとなります。
しかしながら、除毛や抑毛の効果に即効性はなく、長期での付き合いが必要となってくるのも事実です。「今すぐなんとかしたい」という方にはあまりおすすめできませんが、うまく利用すれば理想の美肌へと近づけるでしょう。
ムダ毛を根本からどうにかしたい、脱毛をしたいと考えている方は、サロン脱毛を検討してみてください。