脱毛から帰ってきたら「肌が赤い」「痒い」「ブツブツしている」など、炎症が起きてびっくりした経験がある方もいるのではないでしょうか。
脱毛後は肌がデリケートな状態なので、いつもと変わらない日常を過ごしていても、簡単に炎症を起こしてしまいます。朝までなんともなかったのに、急に肌が赤くなってしまったなんていうこともあるでしょう。
そこで本記事では、脱毛後に炎症が起きた場合の対処法について詳しく解説していきます。脱毛後に炎症を起こさない予防法についても紹介していくので、脱毛後の炎症に困っている人は、ぜひ最後までご覧ください。
脱毛で起こる炎症の種類と原因
最初に、脱毛で起こりうる炎症の種類と原因について紹介していきます。炎症の種類にもいくつかあるので、確認しておきましょう。脱毛で起こる炎症には毛嚢炎・皮膚の赤み・かゆみ・痛みなどがあるので、1つずつ解説していきます。
毛嚢炎
毛嚢炎、腫れて白または赤い色のニキビに似た炎症が起こることです。毛嚢炎は脱毛によってダメージを受けた毛穴から、雑菌が侵入することで起こります。赤みの無いものは、痛みをほとんど感じません。赤みのある毛嚢炎は、ヒリヒリとした痛みを伴う可能性があるので、注意が必要です。
毛嚢炎は、蒸れやすい部分や皮脂が多く分泌される部分によく現れます。具体的にはおでこ、背中、おしり・太もも・VIOなどです。毛嚢炎はほとんどの場合、1週間程で治まりますが、長引くようなら皮膚科を受診しましょう。
皮膚の赤み
脱毛後に熱がこもり、赤く炎症を起こすことがよくあります。脱毛後の皮膚の赤みは、光の照射によって軽い炎症を起こした状態です。もともと肌がデリケートなアトピー性皮膚炎の人は、脱毛後の赤みが出やすいといわれています。
脱毛後の赤みは、2~3日程度で自然に治まるケースがほとんどです。紫外線や乾燥などの刺激を与えないようにして、過ごしましょう。
かゆみ
脱毛後のかゆみもよくある炎症の一つです。脱毛後の肌は光の照射を受け、乾燥気味になります。乾燥している肌はバリア機能が低下し、デリケートになっているためかゆみを伴うことがあるのです。
保湿をして刺激を与えなければ治まることが多いですが、かゆみに耐えきれずかいてしまうと色素沈着することもあります。かゆみがひどい場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
痛み
脱毛後に痛みが出る場合もあります。痛みの原因もかゆみと同様に、乾燥気味なことが原因として挙げられます。痛みが強い場合は、冷却して様子を見ましょう。症状が治まらなければ、皮膚科を受診してください。
脱毛後に炎症が起きた場合の対処法は
脱毛後、炎症が起きてしまった場合の対処法を確認しておきましょう。炎症が起きた場合、基本的には冷却や保湿で対応します。それでも症状が引かない場合は、皮膚科を受診しましょう。ここでは、詳しい対処法について解説していきます。
患部を冷却する
脱毛後に赤くなったりヒリヒリした感覚がある場合は、患部をよく冷やすのがポイントです。水で冷やしたタオルや保冷剤をくるんだタオルなどを、炎症が起きている部分に優しく当てましょう。
よく冷やすことで症状が和らぐことが多いですが、炎症によってかゆみが出ているときは注意が必要です。思わずかいてしまうと、傷になって色素沈着を引き起こすことがあります。かいて傷を作ってしまう前に、患部を冷やすことを頭に入れておきましょう。
肌を保湿する
肌に炎症が起きている場合は、保湿を行うことも重要です。肌が乾燥していると、肌のバリア機能が低下して炎症を修復する力が弱まります。脱毛後は、肌が熱を帯びて火照った状態なので、いつも以上に乾燥して炎症が広がりやすい状態です。
脱毛後の炎症を少しでも和らげるために、保湿は十分に行いましょう。刺激の少ない保湿剤をたっぷり使用するのがポイントです。
また、脱毛前に保湿を徹底することで、炎症が起きにくくなったり、効率的に脱毛ができるといわれています。肌が潤っていると、光照射が浸透しやすくなるためです。炎症が起きたときだけでなく、脱毛期間中は保湿ケアをしっかり行うことをおすすめします。
症状が酷い場合は皮膚科に行く
保湿や冷却をしてもしばらく症状が落ち着かなかったり、赤みや水ぶくれがひどい場合は、皮膚科を受診しましょう。脱毛後の炎症は3日~1週間で治まることが多いので、それ以上炎症が続くようなら受診を検討しましょう。
皮膚科では、適切な薬を処方してもらえます。塗り薬は自己判断で使用すると逆効果になることもあるので、皮膚科の指示に従って、症状に合った治療薬を使用してください。
炎症が起こりやすい部位は?
脱毛後に炎症が起こりやすい部位は、毛が密集している・血管が集まっている・太い毛が生えているという特徴があります。具体的には、VIO・顔・ワキなどです。それぞれの部位について詳しく見ていきましょう。
VIO
脱毛部位で1番炎症が起きやすいのがVIOです。VIOは粘膜に近く皮膚がとても薄い部分で、毛が密集して生えているため、光脱毛を照射すると強く反応します。デリケートで熱がこもりやすい部位なので、赤みなどの炎症が起きやすくなります。
VIOはデリケートな部分なので、炎症がなかなか引かない場合は、恥ずかしがらずに医療機関を受診したほうが良いでしょう。
顔
次に炎症が起きやすい部位は、顔です。顔は毛が密集して生えている部位です。さらに血管が集中しているため、脱毛の熱エネルギーによって赤くなりやすい部位でもあります。男性にはヒゲ脱毛が人気ですが、太く濃い毛が多いヒゲは、その分炎症が起きやすいです。施術後はあまり顔を温めないように気をつけましょう。
ワキ
3番目に炎症が起きやすい部位はワキです。ワキも濃い毛が密集していて太い血管が走っているため、赤みなどが出やすい部位といわれています。ワキはキャンペーンなどが多く、安くて試しやすい部位ですが、炎症が起きると肌トラブルにつながりやすい部分でもあります。炎症が起こらないように心がけましょう。
炎症を起こさないための予防法
脱毛後の炎症を未然に防ぐために、炎症を起こさないための予防法も知っておくと良いでしょう。炎症を起こさないための予防法としては、下記の5つが挙げられます。
- 紫外線を避ける
- 飲酒・運動・入浴は控える
- 肌に刺激を与えない
- 肌に負担を与えない自己処理方法を選ぶ
- 体調が悪いときは脱毛をしない
脱毛を行う上で重要なポイントなので、しっかり理解しておきましょう。
紫外線を避ける
脱毛後の炎症を起こさないために、脱毛期間中は紫外線を避けるのがポイントです。脱毛後の肌は、光照射によりデリケートな状態です。バリア機能が低下しているため、紫外線を浴びるとダメージがさらに蓄積し、赤みなどの炎症を引き起こします。日焼けを放っておくと、色素沈着につながる可能性もあるので注意が必要です。
脱毛期間中の紫外線対策は、徹底して行いましょう。普段から日焼け止めクリームを使用する、紫外線の強い時期は露出を控えた服装をする、日傘や帽子、サングラスを使用するといった対策をしてください。
夏は外で遊びたくなる気持ちもわかりますが、脱毛期間中は炎天下の下に出向くのはやめましょう。脱毛中は紫外線を避けて過ごすことが大切です。
飲酒・運動・入浴は控える
脱毛後の飲酒・運動・入浴は控えるようにしましょう。脱毛後に体温が上昇する行為をすると、炎症を引き起こす原因になってしまいます。
飲酒をすると、体内のアルコールを分解するために大量の水分を消費してしまうのです。脱毛後の肌は、ただでさえ乾燥気味なので、体の水分量が足りなくなり炎症が起きる可能性があります。体が水分不足に陥ると、色素沈着が起きることもあるため、注意が必要です。
また、脱毛後の運動や入浴もやめておきましょう。運動や入浴で汗をかくと、脱毛後のダメージを負った毛穴から雑菌が侵入して、毛嚢炎を引き起こすことがあります。脱毛後に飲酒・運動・入浴は控えて、ゆっくり過ごすのがおすすめです。
肌に刺激を与えない
脱毛後の肌には、刺激を与えないことも大切です。脱毛後の肌に、かゆみやひりつきを多少感じてもかいたりしないように心がけましょう。あまりにもかゆい場合は皮膚科を受診して軟膏を処方してもらい、肌に触れないようにしましょう。
お風呂に入るときも注意が必要です。洗顔時や体を洗うときに摩擦が起きないように心がけてください。肌を洗うときは、ソープをよく泡立てて優しく手で洗い、ぬるま湯で流すのがポイントです。
脱毛期間中は、衣類にもこだわりましょう。締め付けが少なく通気性の良い服装がおすすめです。緩めのラインの洋服や天然素材のものが良いでしょう。
脱毛後は肌に刺激を与えず、肌をいたわって生活することを心がけてください。
肌に負担を与えない自己処理方法を選ぶ
脱毛前の自己処理に、肌に負担を与えない方法を選ぶのも大切なポイントです。自己処理の中で、負担が1番少ないとされている方法は電気シェーバーです。毛の向きに逆らわず、ゆっくりと電気シェーバーを動かしましょう。
脱毛期間中は、カミソリや毛抜き、除毛クリームなどを使った自己処理はおすすめできません。カミソリを使って自己処理する人は多いと思いますが、毛だけでなく肌表面も剃ってしまい、細かい傷が付きます。長期的に続けると肌の色素沈着につながるので、脱毛期間中だけでも、電動シェーバーに移行することをおすすめします。
除毛クリームや毛抜きは肌への負担が大変大きいので、脱毛後だけでなく普段から使用しないほうが無難です。特に、毛抜きを使ってしまうと、脱毛機が反応しないので脱毛効果を得られません。
脱毛中の自己処理は、肌への負担が少ない電気シェーバーを使用しましょう。
体調が悪いときは脱毛をしない
体調が悪いときは脱毛をしないことも大切なポイントです。体調が悪いと、肌も影響を受けてバリア機能が低下したり乾燥したりします。肌の調子が万全ではないときに脱毛すると、普段なら気にならない刺激が大きな負担になり、炎症を起こすことがあるのです。
脱毛期間中は、体調管理にも十分気をつけましょう。規則正しい生活をすることで、健康的な肌に近づくはずです。
バランスの悪い食生活や夜更かしなどが続いているときは、無理せずに脱毛をキャンセルすることも大切です。自分の体に耳を傾け、万全な状態のときに脱毛を行いましょう。女性は、生理のときも脱毛を避けたほうが安心です。
肌に刺激が少ない脱毛方法を選ぶのも効果的
脱毛後の炎症を防ぐためには、肌に刺激が少ないサロン脱毛を選ぶのも効果的です。脱毛には医療機関で行う医療脱毛と、エステサロンなどで行うサロン脱毛があります。医療脱毛はサロン脱毛に比べると、パワーがあるため脱毛効果が高いですが、その分肌への負担も大きいとされています。
サロン脱毛を選んだほうが炎症のリスクは低いでしょう。ここからは、サロン脱毛の脱毛器の種類について解説していきます。サロン脱毛には「IPL脱毛」「S.S.C脱毛」「SHR脱毛」「ハイパースキン脱毛」の4種類が存在します。1つずつ詳しく見ていきましょう。
IPL脱毛
IPL脱毛はサロン脱毛で1番多く使われている脱毛機です。毛根のメラニン色素に反応し、ダメージを与えることで、脱毛効果を発揮します。脱毛後、2~3週間すると毛が自然に抜け落ちて、脱毛効果が目で見えて分かります。
IPL脱毛の特徴は、太くて黒い毛に高い脱毛効果を発揮することです。照射範囲は広く、美肌効果が期待できる脱毛機です。VIOやワキなどに強く反応するため、肌がデリケートな人は、照射パワーを弱めにして対応してもらうと良いでしょう。
IPL脱毛のデメリットは、光脱毛の中では痛みを感じやすいことがあげられます。また、産毛部分や日焼け肌には使用できないことを覚えておきましょう。
S.S.C脱毛
S.S.C脱毛はジェリービーンズという抑毛効果のあるジェルを脱毛機の照射で肌の角質層まで浸透させ、脱毛効果を促す脱毛方法です。S.S.Cは痛みが弱く火傷のリスクも低いため、肌がデリケートな人でも安心して使用できます。産毛にも脱毛効果を発揮するといわれています。引き締め効果や黒ずみ解消などの美肌効果が期待できるのも、S.S.C脱毛の嬉しいポイントです。
S.S.C脱毛は、脱毛効果を実感するまでに時間がかかるというデメリットを持っています。S.S.C脱毛は徐々に毛が細くなって脱毛効果が現れることを理解しておきましょう。
SHR脱毛
SHR脱毛は蓄熱式の脱毛機です。出力の弱い光を毛を生やす司令塔「バジル領域」に照射することで脱毛を促します。SHR脱毛は光脱毛の中では新しい脱毛方法です。
SHR脱毛は毛周期に関係なく照射できるため、2週間〜1ヶ月に1回のペースで脱毛ができます。メリットは、産毛や白髪、日焼け肌、ほくろにも照射できることです。日焼けをしているせいで脱毛を断られたことがあるといった人に、おすすめの脱毛機といえます。
デメリットは、IPL脱毛に比べて効果を実感するまでに時間がかかることです。SHR脱毛はこれから生えてくる毛に対してアプローチする脱毛なので、即効性がないということを理解しておきましょう。
ハイパースキン脱毛
ハイパースキン脱毛は、子どもや肌がデリケートな人のために作られた脱毛機です。36〜38℃の人肌に近い光を照射するので痛みを感じにくく、火傷や炎症などが起こりにくいとされています。
ハイパースキン脱毛も、毛周期に関係なく脱毛できる脱毛方法です。痛みが少なく脱毛時期も考慮しなくていいため、脱毛にストレスを感じにくいでしょう。
一方、デメリットは、直接毛が抜けるわけではないため、効果を実感しにくいことです。ハイパースキン脱毛は、継続することで脱毛効果を実感していくというのを覚えておきましょう。
また、ハイパースキン脱毛の料金設定は高めのサロンが多いのも事実です。これは、ハイパースキン脱毛の流通量が少ないことが、理由に挙げられます。ハイパースキン脱毛を検討するときは、費用面もしっかり考慮して検討しましょう。
まとめ
脱毛後の赤みやかゆみなどの、炎症はよく起こることです。特にVIOや顔、ワキは炎症が起こりやすい部位だということを覚えておきましょう。
赤みやかゆみ、毛嚢炎が起きても慌てずに、冷やしたり保湿をしたりして対応をしてください。それでも改善しないようなら、皮膚科を受診しましょう。脱毛後に肌に負担をかけないようにすれば、炎症を予防できます。脱毛期間中は紫外線や体温が上昇する行為を避けてください。
炎症が起こりにくい脱毛方法を選ぶことも大切です。サロン脱毛は、照射パワーが強すぎないので、肌への負担が少ない脱毛方法です。肌がデリケートで脱毛後の炎症が不安な人は、サロン脱毛を検討してみましょう。