毛周期は脱毛と関係ない?部位別の毛周期やおすすめの脱毛方法を解説

毛周期は脱毛の効果に大きく影響する要素で、「毛周期に合わせて施術をしないと効果がない」といわれるほどです。しかし、毛周期に合わせて通うとなると脱毛完了までに長い期間がかかってしまうので、毛周期に関係ない脱毛方法はないのかと気になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、脱毛と毛周期の関係、部位別の毛周期、毛周期を無視するデメリットなどを解説していきます。毛周期に関係なく施術ができる脱毛方法も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも毛周期とは

毛周期とは、「毛が成長して抜け落ちてまた生えてくるまで」のサイクルのことです。成長期、退行期、休止期の3つの期間を繰り返し、毛は次々と生え変わっています。体のさまざまな部位に毛が生えていますが、それぞれが違う毛周期で生え変わっており、1つの部位をとっても1本1本は違う毛周期で生え変わっています。

ここでは、毛周期のそれぞれの期間では毛がどのような状態になっているのか、各期間における毛の状態と、それに基づく脱毛施術の効果について解説します。

成長期

成長期は、毛が成長して伸びている期間のことです。成長期は成長期前期と成長期後期に分けられ、前期は毛が皮膚の中にある状態、後期は皮膚の表面に毛が現れている状態を指します。

毛が毛乳頭と強く結びついている状態なので、脱毛の効果が得やすいとされている期間です。なぜなら、脱毛の光やレーザーは毛のメラニン色素に反応して熱を発生させる仕組みなので、毛が毛乳頭にしっかり結びついていると、毛の生成に関わる重要な機能である毛乳頭にダメージを与えやすくなるからです。

退行期

退行期は、毛の成長が停止して抜け落ちる期間を指します。毛が徐々に毛乳頭から離れる状態で、毛のメラニン色素も徐々に薄くなります。毛乳頭から毛が離れ、メラニン色素が薄まるという2つのポイントから、メラニン色素の有無に左右される脱毛機を使用する場合は、退行期は脱毛施術に向いていない。

休止期

休止期は、毛穴から毛が完全に抜け落ち、成長が完全に停止してしまう期間です。この期間ではメラニン色素が存在しないため、メラニン色素の有無に左右される脱毛施術を行う場合は、光やレーザーが反応せず、毛を生成する細胞に脱毛を促せるようなアプローチはできません。

毛周期と脱毛の関係

毛周期と脱毛は密接な関係があります。成長期は毛が毛乳頭にしっかりと結びついているため、脱毛施術で効果的なアプローチができますが、退行期と休止期の毛に対して十分な効果を得ることが難しいです。

毛が成長期にある状態のときに脱毛施術を受け、退行期と休止期に脱毛施術を休むと、ムダなく効果的に脱毛ができるとして、一般的に脱毛では約2〜3ヶ月の間隔をあけて施術を行うことが推奨されています。

ただ、上記で紹介してきた毛周期と脱毛の関係は、メラニン色素の有無に左右される脱毛方法を選んだ場合です。中には、メラニン色素の有無に関係なく施術できる脱毛方法もあるので、そういった脱毛方法を選べば毛周期に関係なく脱毛施術が行えます。

部位別の毛周期

体のさまざまな部位に毛が生えていますが、部位によって毛の成長期、退行期、休止期それぞれ期間の長さは違います。以下に、体の部位をいくつか取り上げて、それぞれの毛周期を紹介します。

部位 成長期 休止期
2年〜6年 3ヶ月〜4ヶ月
4ヶ月〜1年 2ヶ月〜3ヶ月
4ヶ月 3ヶ月
3ヶ月〜4ヶ月 4ヶ月〜5ヶ月
4ヶ月 6ヶ月
VIO 1年〜2年 1年〜1年半

 

では、脱毛施術は部位ごとの毛周期に合わせて行われるのかというと、実際にはそうではありません。脱毛施術時に休止期にあった毛が、成長期に入るとされる期間(間隔)を待って脱毛施術が行われます。

この間隔というのが、脱毛をするにあたってよく耳にする2〜3ヶ月です。毛周期は個人差もありますが、2〜3ヶ月の間隔が脱毛施術を行う上でもっとも好ましいとされているので、脱毛に通う際の参考として覚えておくと良いでしょう。

毛周期を無視して脱毛するとどうなる?

毛周期が影響する脱毛方法において、毛周期を無視して脱毛施術を行うと、期待しているような脱毛効果を得られない可能性があります。これが原因で施術回数を増やすことになると、気持ち的にも経済的にもダメージは大きいでしょう。

さらには、「肌トラブルが起きやすい」と「照射回数がムダになる」といったポイントにも注意が必要です。それぞれについて詳しく解説しましょう。

肌トラブルにつながりやすくなる

毛周期を無視して、短い間隔で脱毛施術を受けると、肌トラブルのリスクが高まります。これは、脱毛施術で受けたダメージが十分に回復する前に、次の脱毛施術のタイミングがやってくるためです。短い間隔で脱毛施術を繰り返すことで、肌のコンディションが悪化し、痛みやかゆみ、赤みが表れるなど、思わぬ肌トラブルに悩まされる可能性があるでしょう。

照射回数をムダにしてしまう

毛周期を無視すると、照射回数をムダにするリスクも高まります。毛周期を考慮せずに脱毛施術をして退行期や休止期に照射をしてしまうと、照射回数がムダになってしまいます。脱毛施術を行ったのにも関わらず、効果が得られないとなると、脱毛施術の追加を検討する必要が生じてしまうのです。追加コストが発生するばかりか、脱毛が完了するまでの期間も長引いてしまうでしょう。

毛周期が乱れる原因・対策方法

毛周期と脱毛は密接な関係にあるため、毛周期が乱れると脱毛に大きな影響を与えます。毛周期が乱れてしまうと、最適とされる間隔で脱毛施術を行っても十分な脱毛効果を得られません。

以下では、毛周期が乱れる原因を2つ紹介し、それに対する対策方法にも言及します。脱毛施術をムダにしない大切なポイントとなりますので、ぜひ参考にしてください。

ホルモンバランスの乱れ

体内のホルモンは通常バランスを保って分泌されていますが、ホルモンが不足または過剰に分泌されるとバランスが崩れ、体にさまざまな影響を与えてしまいます。その影響の1つが毛周期の乱れです。

ホルモンバランスが乱れる原因としては、生活習慣の乱れやストレスがあげられます。具体的な対策としては、毛の成長に必要な影響をバランス良く補給するために健康的な食事を心がけ、質の良い睡眠を確保し、適度な運動で代謝を促進することが大切です。

また、ストレスを軽減するために趣味を見つけ、意識的な発散を心がけるのも良いでしょう。

この他、生理中もホルモンバランスが乱れやすいです。そのため、効果的な脱毛施術を意識するなら、生理中の脱毛は避けるのが賢明とされています。

毛を抜く自己処理

ムダ毛が気になったとき、毛抜きやブラジリアンワックスなどを利用して毛を抜く処理をしている場合は、自己処理方法を変える必要があります。毛を無理やり抜く方法は、毛乳頭などの組織に大きなダメージを与える上に、ムダ毛を根本からなくしてしまうので、その結果として毛周期の乱れにつながるためです。

改善策としては、シェービングによる自己処理がおすすめです。特に電気シェーバーは肌への負担が少ないアイテムとして知られており、脱毛施術前の自己処理には電気シェーバーによるシェービングが推奨されています。

毛周期に関係ない脱毛方法は?

脱毛方法の中には、毛周期に関係なく効果的な脱毛施術を行える方法があります。毛周期に関係ない脱毛方法は、主に下記の2つです。

  • SHR脱毛
  • ハイパースキン脱毛

この2つの脱毛方法は、短い間隔で脱毛施術を受けても、肌トラブルにつながる心配が少ないです。また、メラニン色素の有無に左右されないため、照射回数がムダになる心配も少ないとされています。

それぞれの脱毛方法についての特徴と魅力を解説しますので、脱毛を検討する際の1つの参考にしてください。

SHR脱毛

SHR脱毛は一般的な脱毛方法と異なり、メラニン色素がなくても光を照射できる仕組みを採用しているため、毛周期に関係なく脱毛施術を行えるとされています。SHR脱毛の特徴は、発毛を指令する組織であるバルジ領域に光でダメージを与え、弱体化させることで抑毛や減毛といった脱毛効果を促すことです。

このバルジ領域は、毛根よりも皮膚に近い位置に存在しているため、低出力の光でのアプローチが可能で、肌に優しい脱毛ができる点も大きな魅力となっています。

SHR脱毛については、「SHR脱毛のメリットデメリットは?仕組みから詳しく解説」の記事をご参照ください。

ハイパースキン脱毛

ハイパースキン脱毛は、バルジ領域から生まれる発毛因子(毛のタネ)に特殊な光でダメージを与え、細胞分裂を停止させることで発毛しにくくする脱毛方法です。SHR脱毛と同様にメラニン色素の有無に関係なく脱毛施術を行えるため、一般的な脱毛方法のように2〜3ヶ月も施術に間隔をあける必要はありません。

これにはハイパースキン脱毛に採用されている光が36〜38℃程度と体温に近く、肌に与えるダメージが少ない点も大きく関係しています。

ハイパースキン脱毛については、「ハイパースキン脱毛は本当に子どもでも脱毛できる?仕組みや効果を解説」の記事をご参照ください。

毛周期に関係ある脱毛と関係ない脱毛の期間の違い

毛周期に関係ある脱毛方法を選ぶと、一定の間隔をあける必要があるので、脱毛が完了するまでの期間は長くなります。対照的に、毛周期に関係ない脱毛方法を選ぶと施術の間隔を短くできるため、比較的早く脱毛を完了させることが可能です。

ここでは2つのアプローチ方法に焦点をあて、脱毛でかかる期間にどれほどの差が出るのかを解説していきます。

毛周期に関係ある脱毛でかかる期間

まず、毛周期に関係ある脱毛の施術間隔は通常2〜3ヶ月に1回です。脱毛サロンの場合、ムダ毛がなくなってツルツルになるまでに必要な回数の目安が18回であるため、期間にすると3年ほどかかります。

脱毛施術を続けることで毛が生えにくくなっていくため、毛が生えそろうのを待つために施術間隔を3〜4ヶ月に1回と変えていく場合も考慮した場合、より長くかかると理解しておくと良いかもしれません。

毛周期に関係ない脱毛でかかる期間

毛周期に関係ない脱毛の施術間隔は、選ぶ脱毛方法によってわずかに異なります。SHR脱毛の場合、最短2週間に1回の間隔で脱毛施術を受けられます。簡単に計算すると、10ヶ月あれば18回の脱毛施術を終えることが可能です。

ハイパースキン脱毛の場合、2週間〜1ヶ月に1回の間隔で脱毛施術を受けられます。1ヶ月に1回施術を受けたケースで簡単に計算すると、18回の施術は約1年半程度で完了させることができるでしょう。

毛周期に関係ない脱毛のメリット

毛周期と脱毛は密接に関係しています。そのため、毛周期に関係ある脱毛は成長期を狙って脱毛施術を行う必要があり、生活習慣の乱れやストレスによる毛周期の乱れで、思うような効果を得られない可能性もあります。

一方で、毛周期に関係ない脱毛は、施術ペースが遅いことや毛周期の乱れが効果を左右するといった問題に悩まされることがありません。上記で紹介した脱毛期間が短くなる魅力を含め、毛周期に関係ない脱毛のメリットを紹介します。

短期間で脱毛が完了できる

毛周期に関係ない脱毛方法なら、2週間〜1ヶ月に1回の間隔で脱毛施術を受けられます。この施術ペースを維持できれば、約10ヶ月〜1年半といった短期間で脱毛を完了させられます。

脱毛施術の後半で施術間隔が広がった場合でも、毛周期に関係ある脱毛方法に比べて早く完了できる利点は変わりません。短期間で脱毛効果を実感できるのは、脱毛を前向きに検討するきっかけとなるだけでなく、モチベーションの維持や満足度の向上にもつながるはずです。

温泉旅行や海外旅行といった特別なイベントも、脱毛を早く完了させられることで計画しやすくなるといった魅力もあります。

少ない痛みで施術を進められる

毛周期に関係ある脱毛方法は、メラニン色素に反応して高い熱を発生させ、その高熱で毛の生成に関わる組織にダメージを与えたり破壊したりします。そのため、光やレーザーを照射するごとに痛みが生じやすいといわれており、冷却や麻酔などで痛みを和らげる必要があります。

対照的に、毛周期に関係ない脱毛方法は低い出力の光でダメージを与えるため、施術時の痛みがほとんどないとされています。そのため、敏感肌や痛みに弱い方にとって魅力的な脱毛方法であり、お子さんの脱毛にも安心して取り入れられるでしょう。

メラニン色素が少ない毛にも効果が期待できる

毛周期に関係ない脱毛方法は、脱毛効果にメラニン色素の有無が影響しません。これは、毛周期に関係なく脱毛施術を進められるだけでなく、メラニン色素の少ない毛にも効果的なアプローチができるという魅力も生み出しています。

産毛の多い顔やお腹周りなどの脱毛をしたい方や白髪・金髪が生えている方にとって、注目すべき脱毛方法といえるでしょう。

毛周期に関するよくある質問

脱毛は毛周期に関係があり、成長期を狙って脱毛施術を行うとされますが、毛周期をどうやって確認するのかに疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

また、毛周期を無視して短い間隔で脱毛施術を受けると、肌トラブルが起きやすく、施術がムダになりやすいといったリスクがありますが、逆に間隔があきすぎた場合、どのような影響があるのかが気になる方もいることでしょう。

この2つの疑問点について解説しますので、ぜひ疑問解決の参考にしてください。

毛周期を見分ける方法は?

残念ながら、毛周期を見分ける方法はありません。ではどのようにして毛周期に合わせた施術を行っているのかというと、今皮膚の表面に現れている毛の割合と、平均的な毛周期を参考にしています。

脱毛施術を行う際、目に見えている毛は全体の20%ほどといわれており、残りの80%の毛は休止期か、まだ皮膚の中に毛がある成長期前期にあたる毛です。このときアプローチできないのはメラニン色素がない休止期の毛で、この毛がいつ皮膚の表面に出てくるのかというと、目安となるのが休止期の期間です。

約2〜3ヶ月後には成長期に入ることが予想できることから、一般的な脱毛方法では約2〜3ヶ月の間隔をあけて脱毛施術がすすめられています。

脱毛の間隔があきすぎると効果は少なくなる?

脱毛施術の間隔があきすぎると、効果が少なる可能性はあります。その理由は、間隔があきすぎることで、今まで焦点を合わせてきた毛周期と施術のタイミングがズレてしまうからです。

通常なら次の脱毛施術でダメージを与える予定だった毛に、タイミングを逃してしまうとダメージを与えられません。間隔があきすぎても、効果がなくなる、前回の脱毛施術がムダになるといったことはありませんが、効果が少なくなる可能性があることは覚えておくと良いでしょう。

まとめ

毛周期と脱毛は密接な関係にあり、一般的な脱毛施術では毛が毛乳頭にしっかり結びついている成長期を狙って行われます。しかし、最近はSHR脱毛やハイパースキン脱毛といった毛周期に関係なく施術を行える脱毛方法が増え、脱毛方法の選択肢は広がっています。

毛周期に関係ない脱毛方法なら、脱毛をするにあたって肌トラブルや照射回数のムダが気になりにくく、毛周期の乱れを気にする必要もありません。

短期間で脱毛を完了させたい、痛みが少ない施術が良い、産毛にも効果的な脱毛方法を選びたいといったニーズのある方は、毛周期に関係ない脱毛方法を選んでみてはいかがでしょうか。

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